■奇跡のレーシック:レーシックを受けることの出来ない目の状況

■奇跡のレーシック:レーシックを受けることの出来ない目の状況



■奇跡のレーシック:レーシックを受けることの出来ない目の状況ブログ:150802


当時の俺は、
とある都市の大きな企業に勤め、マンションで一人暮らし。

ごく稀に母親が田舎から俺のもとを訪ねることがあった。
おいしいものを食べに行こうという俺に、
母親は親子水入らずで、のんびり部屋で過ごしたいと
わざわざ重たい野菜を抱えてやってくる…

ある日、仕事から帰った俺は、
オートロックのロビーから部屋いる母親に
「ただいま。あけてー」
インターホン越しに呼びかけた。

ところが、母親からの返事はなく、
マンション中に非常ベルの音が響き渡った。
母親が部屋の開錠ボタンと非常ボタンを押し間違えたのだ。

ロビーで頭を抱える俺のもとへ、
青ざめた母親がやってきた。
俺は恥ずかしさのあまり母親をひどく責めた。

騒動の後、部屋には
母親が作った夕方飯のにおいが立ち込めていた。

田舎から持ってきた野菜の和え物、
帰るタイミングにあわせて焼かれたであろう焼き魚、
細かく刻まれた葱の浮かんだ味噌汁に、揃えられた二人分の箸…

ショックの余り俯いて手をつけない母親をよそに、
気まずい中、冷めた料理を俺は黙って食べた。

あれから俺も二児の母親になり、
7~8年たった今になって
あの出来事を頻繁に思い出すようになった。

恥ずかしいのは母親ではなく、
つまらない見栄で
かけがえの無い時間を台無しにした俺だった。

今さらと思いつつも母親に言った。
「お母さん、あの時ごめんね」

意に反し、母親はその時の恐怖を、
近くにいた兄と笑い話のネタにしてケラケラ笑っていた。
俺が責めたことなど忘れているようにみえた。

それでも、母親を思う時、
俺は真っ先にあの出来事を思い出す。

そして
「大したことないよ」
そう言えなかった自分を悔やみ続けると思う。
あの日の冷めてしまった母親の手料理の味とともに…
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